制作現場スタッフの熱い声をお届けするスペシャル企画

【第９回】脚本　笹野 恵

「胡蝶綺 ～若き信長～」はオリジナルアニメーションということもあり手探りしながらの「ゼロ」からの出発でした。そこには本作ならではの苦労やエピソードがあり、その中で奮闘する現場スタッフの熱い声をお届けいたします。
第９回は、脚本　笹野 恵。

―――　Q1．お仕事の内容を教えていただけますか？
脚本。

―――　Q2．本作にかける意気込み（←第６回で信長様と恒興さんにご指摘されたので修正いたしました）をお願いいたします。
誰もまだ見たことのない若かりし信長、新しい信長を創るぞ！という気概に満ちた現場です。

―――　Q3．こだわっている点をお聞かせください。
信長だけでなく、周囲の人間たちの感情の揺れを細やかに描きたいと思いました。
史実と史実の間にどんな出来事があったのか？それをどれだけ美しく耽美な世界観で描けるか？このバランスを心がけました。
考証の下山さん（歴史設定監修　下山修博さんのインタビューはこちら）は大変柔軟な方で、史実と創作の間を埋めるためのアイデアを提案してくれました。これも本作の魅力の一つかと。（信長の有名な史実として一般的に認知されているもの・・例えば父の位牌に抹香を投げつける・・などは考証的に疑わしい部分があるようです。ゆえに３話ではこのエピソードは入れていません）

―――　Q4．苦労話やエピソードなどがありましたらお聞かせください。
いつも話がどんどん膨らんでしまい、尺に合わせて調整が必要でした。カットした要素や描き足りなかった話もだいぶあり、１クールでは足りない！といつも思っていました。特に、恒興・帰蝶・利家（犬千代）あたり。

―――　Q5．ぜひここを見てほしいというところはどこですか？
胡蝶綺信長はステレオタイプの信長像ではないので、一般的に史実とされているものと異なる部分があると思います。構成の山口さん、阿部監督を始め、スタッフ皆で頭をひねり、時間をかけてつくりあげました。皆さんの中の信長像と異なるところが多々あると思うので、その違いを楽しんでいただけたら。

―――　Q6．本作は織田信長を扱っていますが、好きな戦国武将はいらっしゃいますか？いる場合、誰でしょうか？

池田恒興。この作品を描くまで全く眼中になかったですが、中嶋さんのキャラデザを見た時に強烈に惹かれて、調べ始めたら、乳兄弟だと。信長のそばでさぞかし面白いものを見聞きしてきただろうなと思います。そのあたりの資料ってほとんどないのですが、まだこの世に出ていない信長がらみの真実みたいなものが、ひょっとしたら恒興関連から出てくるかもしれない・・そこにはどんな信長が描かれているんだろう・・と、歴史のロマンを感じます。

―――　Q7．戦国の人物になれるとしたら誰になりたいですか？よろしければ理由もお願いいたします。

上記と同じです。

―――　Q8．ご視聴されている皆様にメッセージがありましたらお願いいたします。

信長人気が圧倒的なのですけど、恒興にも熱いエールを！