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大人の社会科見学@スタジオディーン 〜『桃華月憚』キャラが動くまで〜 【座談会編】

>>June 8, 2007

黙々と紙に向かう原画作業、華麗なソフトさばきのペイント、タイムシートから演出を汲み取る編集......
間近で目に焼きつけた一連のアニメ制作工程に、ただ感動、脱帽、興奮の社会科見学一行。

前回までのお話
レクチャー編
見学編

【座談会編】

勉強会会場(レクチャー編参照)だった会議室に戻っても、現場の空気に圧倒されて放心状態です。

早見沙織さん(以下『早見』)「はーーぁ......(深い息)」
山県さとみさん(以下『山県』「すごかったですねー」
野島健児さん(以下『野島』)「いっぱい質問したかったのに何かもう(笑)。ありすぎて」
伊瀬茉莉也さん(以下『伊瀬』)「ありすぎて(笑)」
浦崎プロデューサー(以下『浦崎P』)「答えられないこともあるかも知れないですけど、ふふふニヤリ)」

『それが聞いてみたいところなんだけど......(ニヤリ)』と脳裏をよぎったキャスト陣の気持ち、しかと聞き届けたり
......ということで、質問に答えていただける方をお呼びいたしました〜。

山口祐司監督(以下『監督』)「どーもー。」

ちょうどスタジオディーンで『桃華月憚』の制作をしていた山口監督、登場です!
アニメのお仕事の『ナゼ・ナニ』はもちろん、人物としても知りたいことが多いはずの両者。
ここに、その雑談(?)の一部始終を完全公開しちゃいます!

新事実続出??! 〜社会科見学総仕上げ・監督&キャスト無礼講の『桃華月憚』座談会〜

浦崎P「監督に聞きたいこととかありますか?」
監督年収とか聞かないでね。あははは

......スタートですっ!!

桃華月憚 座談会
▲視線の先には監督が! 隣に座ってちょっぴり緊張気味の伊瀬さん(写真左)、山県さん(写真右)

 

--- "監督"って素敵なおしごと

 

野島「すっごい基本的な質問していいですか?」
監督「どーぞぅ」
野島「"監督"はどういう仕事をされてるんですか?(自身の質問内容にテレ笑い)」
監督ジャンケン勝った人ですね」
伊瀬・早見・野島・山県えぇぇぇぇーーーっっっ!!!」
監督「あーうそうそうそうそうそ......。(ドッと爆笑の皆さん)そうですね、たとえばね」

...... ここで一同、シャンと姿勢を正します。監督のお話に好奇心満々のご様子......(WEB隊も)。

監督「冠婚葬祭なんかで帰省したら、『マンガ映画つくってるんだって?』って聞かれるじゃないですか。じゃあ漫画描いてる人かって言われたら、『いや、漫画は描いてないんだけども』みたいな。漫画原作のアニメをやってたって言ったら、『じゃその漫画描いてるのか』って。だからボク、田舎に行くと『漫画描いてるトトロみたいなおじさん』ってことになってる」
伊瀬・早見・野島・山県「あははははは」
監督「『おじさん描いてー』とか言われて。描くと『うまーい』とか言われて。だからそういう仕事。うん」
浦崎P「......うん。まぁそんな感じですよ(苦笑)」
監督・浦崎P怪しい仕事です(ハモリ)」
伊瀬・早見・野島・山県「えぇぇぇぇ..................」(疑惑眼差し

...... つまり、同業じゃない人にはもちろん、間近でお仕事をしている声優さん達にもわかりにくい仕事だっていうことなんですね〜。

監督「あのほら、実写の映画や舞台の監督って、客観的に見て『もっと声はってー』とか、音響監督の辻谷さんもよく言うじゃないですか。『ここはもっとゆっくりめに言ってくれー』とか(笑)。その絵の方の作業だから、ゆっくりめの台詞をつくる。"演出"ってわかりやすく言うと、皆さんの台詞を作ってる人たちなんですよね」
伊瀬・早見・山県ふーーーん..................」(深く納得)
監督「たとえば桃香さんの台詞だったら、『うぜーなぁ』カチ(ストップウォッチを止める仕草)ってやったら、3秒ある。そしたら3秒分の間を作るんですよ。だからブレス(息継ぎ)とかあるじゃないですか。あれは演出さんによってちょっと場所が違うじゃないですか」
伊瀬・早見・山県ああ..................」(体験思い出して
監督「だから、演出が台詞を喋って、カチ。あ、5秒あるとかいって、それを......タイムシートって紙があるんで、そこに1秒、2秒......5秒分のカットを作って、それをまわして、"撮影さん"が撮ってくれる」
早見「へーーぇ......」
監督「そして"編集"というのがあって、『これ、台詞入らない』っていうときは、またそこでなおすわけ。『野島さんだったら、あと......、もうちょっと間がいるな』とかさ。で、そういうときは編集さんが台詞を入れるから。桃花になったり、春彦になったりして喋りながら......『これ余りますね』ってなったら、『じゃ、切りましょう』って、パチって切る」
山県「はぁー......」(作業の奥深さに溜息)
監督「あとは感情ですよね。はかることだから、時間的なことを。例えば、えーっと、"カット120"は何秒いるか? っていうのをジャッジメントする人。"カット1"は10秒いる、"カット2"は6秒いる。ほんとにその10秒、6秒がいるのか。絵コンテっていうのは設計図で、本来何かしらの演技が足された場合、『これ10秒じゃなくて8秒でもいいや』、とかね。それをジャッジメントする人。だから、実写でも舞台でも、をうまく取れる"監督さん""演出さん"がすごいって、よく言われるのはそういうこと。ただ手法が違うだけなんだ。たとえばやっぱ編集のとき『あ、これもう1秒伸ばさないと笑えないなぁ』とかね。だからこの間の野島さんの、春彦の台詞も......後ろ1秒切ろうってことにしたんですよね」
早見「うわー......、すごーー......い」
監督「本当は5秒だったのを、『あ、これもう笑えない』ってことで、そこを判断する人が"演出さん"」
早見「へ......ぇ〜〜〜」(感心しどおし)
監督「だから、そこで笑えるか泣けるか。もう2秒、間をとったら泣けるかとか。だからこの間の、野島さんの泣きの芝居の時だって、実はカッティングの時にもう1カット足したんです。たとえば台本上、新しいところが増えたりするのは、そのときアドリブでつけ足したんだ......と、思っていただければ大体わかります」
野島「間の......芝居をつくる......」
監督間の芝居。だからそれは、舞台をやっていてもそうだと思う。『ここ、もうちょっと間をとってー』とか『一拍やるから泣いて』っていうじゃないですか、舞台監督。そういうことですね、だから」
伊瀬「なるほど......」
監督「それを紙上でやってるだけです」
早見「すごーーーーい」
浦崎P「(早見さんに感心されて嬉しそうな山口監督に向かって)やっててよかったですね」

桃華月憚 座談会
▲監督の話を真剣に聞く、早見さん。彼女の笑顔にカントク、うれしそう!

--- 昔のアニメ制作工程である「セル画」から、現在の「デジタル作業」に変わったのはいつごろなんですか?

 

野島「(会議室の棚に並べられている、スタジオディーン制作のアニメDVDパッケージを眺めて)......セル画からCGに移ったのは、どの作品からなんですか?」
浦崎P何年前かなー......。(DVDの題名を見つめながら)ここにあるのは大体デジタル......ですね。『封神演義』(1999年)はセル画でやってましたね。当時は確か、もうちょっとしたら、デジタルになるって言われていて、言ってる矢先にガラって変わったんですよ」
野島「ガラっと」
監督「だから追いつけなかったところが、ありましたねぇ」
山県「へーぇ」(新鮮な驚き)
監督「かなりドキドキしたっていうのが本音ですね。言ってしまうと......セルだった時代は繁盛していたのに、デジタルになってなくなった仕事がいっぱいあるんです」
野島「仕事そのものが変わってしまうんですね」
監督「身近だと、昔は写真ってすごくスタンダードだったけど、今は携帯で撮ればいいじゃんってね。ということは、カメラ屋さんになかなか行かなくなるじゃないですか」
野島「なるほど」
監督「"撮影"ってカメラだったんで。カメラマンっていうのがいないんですよ、もう。昔のアニメ映画とか、撮影マンってすごく職人肌があったんですけども、今はオペレーターっていって、コレ(パソコンのキーボードを叩くまね)になっちゃったんで。だから年代的に『今さらパソコンは扱えない』って、辞めた人もいますからね」
浦崎P「ペイントもそうですね。"トレーサー"って、トレースを切るのに長けた、絶対に必要な技術者がいたんですけど。今はもういないですからね」
監督「コンピュータでできるんで」
野島「移り変わりですね......」
浦崎P「そうですね。テロップとかも昔は撮影で撮ってたんで」
監督「ようするに、皆さんの名前で、『伊瀬茉莉也』といったクレジットがあるじゃないですか」
浦崎P「文字をコンピュータで作っては打ち出して、それを撮影していたんですよ。その撮影した文字を、現像所で絵が映っているネガフィルム上に焼き付けるっていう作業をしていたんですけど、それも今はもうない。映画ではやったりしますけど」
監督「"初号"っていうのもなくなりました」
野島「初号?」
監督「完成したアニメを、テレビ放映する前にスタッフで見るという会があったんですよ。フィルムの時は、それを"初号試写"っていっていたんです。だから現像所にいって、それこそスタッフ、役者さんも時間のある方は見にきて、テレビ局のプロデューサーも見て。見終わった後、その場で、『この完成品を放映していいでしょうか』って会議をして、『いいです』って局のプロデューサーが言えば、『お疲れ様でした』......って、そういうのがなくなったんです」
野島「なくなったんですか? 昔行ったような覚えがある......」

桃華月憚 座談会  
▲唯一キャスト陣で初号試写の記憶がある野島さん

監督「うん。それがね、なくなりましたね。何かね、連帯感があったんですよ。1つのものを見終わって、役者さんも『こうなったんだー』ってワクワク感があって、『ひとつの釜の飯』っていうのはオーバーですけど、連帯感が生まれた儀式っていうか。それがデジタルに変わるまではあったんですけど、今はなくなってますからね」
野島「デジタルになるとそういう作業はいらなくなるんですか?」
監督「全部データでできるから」
野島「そうか。やり取りも楽になる」
監督「大きい所でプロジェクターでかけて、ワーッとみんなで見て確認して......って。それやると『ああ、終わったー』って感じがするんですよ。けど、今はいつのまにか終わってる感じ(笑)。ああ......終わってるなぁ......って。ウフフ......フフ(切なげな笑み)」


 

--- 舞台監督とアニメ監督の違い?

 

監督アニメ監督って本当に、......何て言うのかな。コツコツとやってるって感じですかね。......伊瀬さんは舞台に出てるって?」
伊瀬「いやー......、舞台も本当に1つ1つ台本を見て、シーンごとになおしていって。けっこう待ち時間の方が多かったりしますね」
監督「そっか、そっか。稽古って長いもんねー」
伊瀬「長いですねー」
監督「1ヶ月とか、ざらにあるもんね」
伊瀬「稽古時間もすごく長いと8〜9時間ずっと同じ稽古場にいたりして。集中力もとっくに切れてたりとか」
監督「演出家と舞台監督っているじゃないですか。その分け方が今1つわかってない」
伊瀬「舞台監督は全体の総括っていうか、各部門、制作・照明......とかの指示出し役なんです。舞台の幕があがると舞台監督、演出の人は稽古期間の芝居について」
監督「あーーー......はいはいはい。『もっと間をつくって』とか『ここで泣いて』とか」
伊瀬「演出ですね」
野島「『こういう背景を作った方がいい』とか、『こういう小道具を出したい』とか、そういうことを舞台監督さんにいろいろ指示して」
監督「ぼくもたまに舞台を観に行くから。舞台楽しそうだよね、なんか似てるのなぁ......何か好きで」
野島「じゃ、出ますか......?」
伊瀬「はははは(緊張のほぐれた笑み)」

  桃華月憚 座談会
▲舞台にも立つ伊瀬さん

--- 監督になったキッカケ

 

監督「何でアニメの世界にきたかっていうと、極度のアガリ症なんで」
野島「まるでそうは見えない(笑)」

...... 女性キャスト陣もクスクスと笑い顔。浦崎プロデューサーまでも!(WEB隊もだった<汗)

監督「本当、駄目です、ボク。目立ちたがり屋なわりに引っ込み思案なんです。だから、監督として何か喋ろうとするんだけど、たぶん『ほっといてくれよー』っていう人なんです、どっちかって言うと」
野島「......なのに、どうして監督のお仕事みたいな方向に......?」
監督逆もまた然り、みたいなところもあるんじゃないですかねぇ。ボクの世代って、けっこう芸能界って今以上にワーッと華やかだったし、テレビも......アニメの方が少なくて、バラエティとかドラマが多くあった時代なのね。だから、その延長線上できちゃったみたいな感じなんですよね」
野島「ほぉ(腕組みしながら、感慨深げな表情で)」
監督「アニメのイベントをするにしても、新聞の3面記事に載ってたくらいだったの。......だから華がある、すごい芸能界だなーっていうふうにボクら見てて......。で、アニメのスタッフにも注目があって。確かこう、今以上に華やかだったんですよね。で、騙されて入ってきちゃったっていう。(笑)」
野島「じゃあ、監督になろうと思って入ったってことですか?」
監督「ないですよ」
野島「んん?」
監督「ボクの場合はねー、実は喫茶店のマスターになりたかったんですよね」
伊瀬・早見・山県えええええーーー??!」
野島「全然違う方向じゃないですか(笑)」
監督「今でもラーメン屋親父をやりたい気持ちはあるんだけどーー(笑)。へいらっしゃい! とか、こうやって(湯切りの手振り) 。ボクの場合は、アニメとかテレビは趣味でいたかったんですよ。作るより観ていたかった人だったんで。それが受験に失敗しちゃって浪人でもやろうかって思ったら、専門学校のパンフレットがあって......。それでアニメ課っていうのがまだ珍しくって、ちょっと漫画好きだったから、じゃあ浪人するんなら技術つけようかって、軽い気持ちで入って今にいたるみたいな感じなんです。だから趣味が仕事になっちゃったんですよね。だから......ボクらの世代っていうのは本当にね、早見沙織さんが生まれる前ぐらいの出来事なんですけど(自虐的な笑み)」
早見「生まれたぐらいのときですね......(天使のような笑み)」

桃華月憚 座談会
▲監督の意外な夢に笑いっぱなしの早見さん(写真左)、野島さん(写真右)

 

--- きっかけはもののけ姫

 

野島「さっき見学中に、(伊瀬さんの方に掌を向けて)『もののけ姫』を見て影響受けたって言っていて......そんな小さい時なのーーー『もののけ姫』が?!! みたいな」

......ざわ......ざわざわ...... 確かに平均年齢十代! とは聞いていましたけれど......(汗)。
改めてその若さを実感して、衝撃を受けるコチラ側の人たち......(監督、浦崎プロデューサー、WEB隊)。

監督「『もののけ姫』なんて、ついこの間だったような気がしちゃうんだけどさー」
伊瀬「すべてのきっかけは『もののけ姫』でした。『もののけ姫』を見て、映画監督になりたくて」
浦崎P「あ、そうなんだ!」
監督「わかる」
伊瀬「そうなんです。それで、絵をいろいろ描いて......感性を磨こうと思って、絵の先生に学んで......。『もののけ姫』を映画館に8回観に行きました」
野島「はっ......8?」
伊瀬「もう1回1回観るたびに違うと思って。これだーっ感動したーー!!(目をキラキラさせながら)とか思って。すごい衝撃だったんで......。小さい時からアニメは好きで、手塚治虫さん原作のシリーズがすごく好きで、いっぱい見てて......」
浦崎P「何で声優の方に......?」
伊瀬「声優さんの出演してるミュージカルがあって。ミュージカルとかを観るのが好きだったんで、芝居もおもしろそうって思って......、で、この世界のことをもっと知りたいっていう思いから、です」

桃華月憚 座談会
▲話も弾み、笑い声が、座談会も最高潮!

わかる......というふうに頷く早見さんや山県さん。社会科見学にお越しくださった皆さんですから、制作側のお仕事にはもとから興味を持たれてたんですねー(しみじみ)。

野島「物語ができあがっていくのがおもしろい。漫画を描いてもいいと思ってたんだけど。漫画はやっぱり男の子だったら1回通りますよね。で、必死で描くんですけど、。俺は絵はダメだーって(笑)。物語を作る方は大好きだから、今でもチマチマ書いたりとか。コレを形にしたいなーと思って、でもアニメーションってどうやって作るんだろうってとこから興味が」
監督「あーー、ははははは(高らかな笑い)。簡単、簡単(まだまだ笑)」
野島「簡単って(汗)(でも笑)」
伊瀬「簡単宣言!」
野島「お芝居とかも楽しそうだし、映画とか観るのが大好きだったんで、お芝居の勉強したいっていって、青二塾。『青二塾っていうのはお芝居の勉強するところなんだよー』って言われて、『あーそうなんだー』って。知らずに入ったら、みんなアニメの話をやっぱりしてらっしゃるんで、何だろう?!全然知らない世界だ! って。そこからアニメを観はじめて勉強しはじめたっていうか」
監督「ボクも専門学校入ってから観はじめましたね」
野島「楽しんで見る以前に、勉強のために観るっていうことからはじまったから、見方が濃いかもしれないです。小さい時、アニメ映画とか、『ドラえもん』とかは楽しんで見てましたけど」
早見「私はジブリだと『千と千尋の神隠し』......を映画館に5、6回観に行ったり」
伊瀬「自分で声優事務所に入ったの?」
早見「養成所に電話をかけて資料をいただいて。母がたまたま机の上に置いといた資料を見て、『行きたいの?』って。『いいかなって思ってるんだ』ってことを言ったら、『じゃあ行けばいいでしょ』って......」
山県「そうなんだー......(納得)」
監督「早見さんって、ミュージカルとか舞台とか映画とか観てた人なのかな......?」
早見「どれかというと、映画が多いです」
監督「早見さん達なら、ゲームとかインターネットの方だと 思うんだけど......」
早見「小学校でも、携帯を持ってる子がけっこういましたし......」
浦崎Pそうなんだ」(衝撃)
監督「今の若い人って、テレビとか映画とか見ませんから。だから、早見さんの世代だと舞台や映画よりかは、ネットとか携帯なのかなとも思ってるんだけど。映画を観てるというのはちょっと......新鮮というか」
早見「私がちっちゃいころから家族で映画を観に行ってて」
監督「どのへんのを観てた?」
早見「何でも見てました......。あ、R指定とかは観れないですけど(テレ笑)」
浦崎Pはははははははは(その場にいる誰よりもデカい声で笑ってました......)」

桃華月憚 座談会
▲監督からの質問に答える早見さん、映画を多く見ていたとは意外でした

--- これからの『桃華月憚』

 

監督「『桃華月憚』って感想を聞くと、よくわからないって言われてて」
野島「今まで放送したストーリーでわかるっていうことはないですよ(笑)」
監督「最近はアフレコしてて、なーんとなくわかってきたでしょ? 位置関係っていうのが」

...... ああ......と遠い目で頷くキャスト陣。

「最終回はどうなるんだろうとか、毎回思って(笑)。ボクはもう......ある意味気軽に、客観的にどうなっていくんだろうって楽しんで見てるんです」
監督山県さんごめんねーって感じで。あなたの女優生命がこれで終わったかも知れない回が(笑)」
山県ーーーーーー!!こわいーーーーーーーーー(顔を背けて、笑)」

桃華月憚 座談会  
▲山県さん、鬼梗でどんな弾け方をするのだろうか?

野島路線変えなきゃならない(笑)」
浦崎P「ものすごく弾けてるの、ありますからねぇ......」
監督「それなら野島さんだって弾けてましたよ(一同とともに大笑い)」
野島「誉め言葉ですよね、へへへ(苦笑)。ありがとうございます」
監督「あのー、これだけは言わせて。野島さんにはもっと弾けちゃってくれって、思っちゃうボクがいる(笑)」
野島「お? よし(襟元を正して姿勢を伸ばす)。遠慮しなくていいんですね(笑)」
監督「それを期待しているボクがいる、あははは(ひと際大きい笑い)」
浦崎P「聞きたくなかったですよね(苦笑)。プレッシャーになるし」
監督ボク笑わせてくれー!! みたいな(爆笑) 。お願いいたします(ペコリ)。そういう意味で、キャラクターの位置関係や立ち位置っていう点では、本当に皆さんのおかげでまとまってきたんで、私的にも何にも言うことがないっていうか......。本当にわがままばっかり言って申し訳なかったですけども(笑)。ねぇ? 山県さん」
山県「ほんとにー。ずっと春彦くん桃花ちゃんギャグ担当なんだろうなって思ってたんですよ。まさか鬼梗が......(微笑み)。心の中は意外におちゃめで、可愛くて」
監督「『桃華月憚』って、笑いのニュアンスが違うんです、すべて。笑いっていろいろあるんですよね。2つに分けると『笑わせる』か『笑われてる』かなんですよ。山県さんの場合は、『笑われてる』でいいんですよ。『笑わせる』って回もあるんでー......ギャグでもちょっと幅は広いかも知れませんね」
伊瀬「どうしよう......桃香がめっちゃつっこんでたりとか(笑)」
監督「うーん......まぁ楽しみにしててください(笑)」
伊瀬「あーん、こわいよーーー(頭を抱えて苦笑)」
監督「(ニヤリ)いや、その方がいいじゃないですか。役者としては幅が広がるじゃないですか」
伊瀬「はい。桃香演技は、すっごい自分の中で楽しかったりするんで......」
監督「女優さんだと女の子向けのアニメを観て役者、声優さんになりたいって方も多いって聞いたことあるんですけど。そのうち『桃華月憚』を観て役者さんになりたいって人も出てくるかも」
野島「小さい時、『桃華月憚』見てましたっていう」(その場一斉に大爆笑)
監督「(笑)放送時間に起きてるって......何時まで起きてるんだ、寝なさいみたいな」
伊瀬「絶対お母さんに、『これ何のシーン?』って聞いてますよね......」
山県「『これなぁに? 何してるの? この2人』みたいな(笑)」
早見「私もギリギリ観ていいか悪いかちょっと境目みたいな(早見さんはメインキャスト陣で最年少!)」
監督そこにいくかーー(脱力)」


最後に、監督から『桃華月憚』の映像として、キレイな絵作りの心がけをお聞きし、今後への期待が高まったところで、座談会は終了となりました〜。
『桃華月憚』が制作されていく工程を目の当たりにした経験が、これからキャラクターを演じる際に、役立ってくれると信じています!

桃華月憚 座談会
▲アフレコ現場でアニメの映像を見たときには、今回会ったスタッフの顔も思い出してくださいね!

謎が謎を呼ぶ『桃華月憚』。
社会科見学でさらに団結力を増し、スタッフ・キャストともがんばって制作していきますので、今後の展開にどうぞご期待ください


前回までのお話
レクチャー編
見学編

 

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